GMとともに

1.スローンがGMに関わるまで

スローンについて

マサチューセッツ工科大学を卒業後、減摩ベアリングを生産するハイアット・ローラー・ベアリング・カンパニーに入社(当時社員数25名)、一度退社し家庭用冷蔵庫メーカーに転職したが、その後ハイアットに戻ったのちハイアットを成長に導き、1899年に代表に就任。フォード社。GMなどへベアリングを納入していた。1916年にハイアットがGMに合併された。

GMについて

デュラントが1908年GM創業後、約2年間でビュイックやキャデラックなど自動車メーカー11社を含む25社を次々に買収、参加の各社は従来の組織のままで自主的な経営を進めていた。・多彩な車種を供給し、嗜好や収入の違う様々な顧客へアピール・当時発展途上であった自動車技術の今後のシナリオを何通りも描き、リスク分散・部品や付属品を含めた統合生産の推進しかし急速な買収戦略が財務危機を招き、1910年にデュラントは経営権を失う。その後5年間は投資銀行主導の経営が行われる。1915年にデュポンがGMに出資し、ピエールデュポンが会長に選任される。デュラントはその間シボレーの経営に参画、GMの株を持つようになり、1916年に経営者として返り咲く。デュラントは復帰後も拡大路線を続け、1916年にスローンのハイアットを合併する。

2.マクロ市場の変化需要と供給

GMが設立された1908年のアメリカの自動車生産台数は6万5000台1914年には50万台を超え、第一次世界大戦後の好景気も受けて、自動車需要は拡大する。1923年には400万台の市場規模となる。

第一期(1907年以前):自動車価格が高く、富裕層の実を対象第二期(1908-1920年代前半):マスマーケットが開拓される第三期(1920年代中盤以降);モデルの改良が重ねられ、多様化が進んだ時代

1929年に大恐慌。1934年まで続く。1941年から45年まで第二次世界大戦。自動車需要については、20世紀は自動車の世紀といわれるように急速に拡大していってはいたが、世界恐慌や世界大戦など、情勢が劇的に変化する局面も多く、需要と供給が非常に変化しやすい状況であった。

3.スローンの打った手

事業部制の推進

拡大路線によって歪みが生じていた組織の立て直しを行った。権限の明確化し全体としての調和を保ちながら、分権化のメリットを追求した。

目的1

各事業部の役割を明確にするー
その際には他事業部との関係のみならず、本社組織との関係をも定めなければならない。

目的2

本社組織の位置づけを定め、会社との足並みを揃えながら必要で合理的な役割を果たせるようにする。

目的3

経営の根幹にかかわる権限は、社長すなわちCEOに集中させる

目的4

社長直属のエグゼクティブを現実的な人数に絞り込む目的5事業部や部門が互いにアドバイスを与え合う仕組みを設けて、それぞれが全社の発展に寄与できるようにする。

事業部同士の足並みを揃えることで、規模の利益を最大化することに成功した。

製品ポリシーの策定

すべての価格セグメントにブランドを展開、価格セグメントの被るブランドは廃止した。

1.すべての価格セグメントに参入する、大衆車から高級車までを大量生産する
2.各セグメントの価格幅を工夫し、規模の利益を最大限に引き出す
3.GM車同士の競合を避けるまた、各価格帯の最上位に車種を投入しやや背伸びしても優れた製品を手にしたいという買い手の心をつかみ、ワンランク上のセグメント顧客からも「品質のわりに価格が安い」という買い手を引き付けた。

財務コントロールの強化

一定の支出に関しては事業部長の裁量に任せつつ、高額の支出については詳細な承認手順を定めた。全社的な資金コントロール制度を設けた。在庫、生産のコントロールを行い、売り上げの増減に応じて在庫をコントロールし、コストを制御した。

1929年の大恐慌において、年間自動車販売台数は560万台から110万台に激減GMの売り上げも190万台から53万台に落ちたが、大きな痛手を負わずにすんだ。本社が販売と財務の状況を把握していたため、素早く適切な方策を取ることができた。

また、1919年に設立したGMACの金融サービスによるクレジットローンや下取り制度なども積極的に展開し、消費者を引き付けた。クローズドボディにもいち早くするなど、消費者のニーズを的確にとらえた製品を生産居続けた。

4.読後の感想

GMの歴史とはすなわち、アメリカの自動車業界の歴史といっても過言ではない。第一次世界大戦後から世界恐慌、第二次世界大戦、冷戦に入る世界情勢と、自動車産業自体の成長と共にGMは成長を続けていった。その成長を実現させたのは、事業部制の導入や財務のコントロール、マーケティング戦略、人事制度などの確立であるが、その本質は「変化」に対する備えである。「変化するものが生き残る」というダーウィンの言葉は生物に対してだけでなく、企業においても大いに当てはまる。企業においては、常に変化に対応するための意思決定の仕組みづくり、財務の健全性が重要であると感じた。しかしながら、そのようなGMですら、2009年に事実上の経営破綻となっていることから、どのような企業にとっても完全なシステム、絶対的に安全な状況というものは存在せず、常に危機感を持ち、常に変化に対応する経営を行うことこそが、永続的に反映する企業であり続けるために必要であると改めて感じた

この記事を書いた人

mako110

原宿でWEBディレクターをやっています。
WEB業界に携わって約15年。独立して7年目です。
自分らしく、働きやすく、周りの人の役に立つ。
そんな仕事をゆるゆるとやっています。