今まで10年間で500サイトくらいのWEB制作を行ってきました。
当たりまえですが、ご依頼いただいた仕事に対しては
1件1件真剣に「成果が上がるように」取り組みますが、
それでもやはり、思った通りの結果が伴わない時があります。
単純に自分の力不足という場合もありますが、中には(とても語弊のある言い方かもしれませんが)
お客様側の問題で、思った通りの成果が得られなくなってしまう場合もあります。
いくつかありますが、とりあえず以下にまとめてみました。
細かな部分が気になってしまい、いつまで経ってもサイトが公開されない
「デザインなんて関係ない」
というつもりはありませんが、基本的に中小企業の集客用のWEBサイトの場合、
一定以上のクオリティのデザインは、あまり必要ありません。
もちろん、自分が気に入ったデザインや、
よりカッコよく、自社のイメージを体現するようなデザインを求める気持ちは分かりますが、
多くの場合、一定以上デザインに時間と費用をかけすぎると、費用対効果がガクッと下がる印象があります。
どうしてかというと、それこそ10年くらい前であれば
「サイトがかっこいい(可愛い)」といった理由で選ばれることもあったかもしれませんが、
ユーザーも成熟してきた今、デザインは「足切り」の要因になることが多くなってきている気がします。
つまり「サイトがダサい」という理由でユーザーが離脱することがあっても
「サイトがかっこいい」という理由で問い合わせが来ることはあまりないということです。
そう考えると、足切りラインを超えた後のデザインへの過度な投資の費用対効果は、
収穫逓減的に下がっていくという印象です。
イメージ的にはこんな感じ。。
だからと言ってデザインが不要とか、デザイナーとして仕事を放棄するわけでは全くないのですが、
「コスパの良い小規模サイトの制作」という観点からすると、こんな感じなのかなと。。
異論があるのは重々承知です。。
情報が多すぎて、ユーザーが混乱してしまう
これも先ほどの図をそのまま適用できそうな感じなのですが、
「あれも載せたい、これも載せたい」と欲張りすぎて、
結局なにを伝えたいかが分からなくなってしまうことがあります。
これも、批判を承知で書きますが、日頃自分たちの業界に対しての勉強をたくさんしていて、
知識を多く持っている方に非常に多い印象です。
整体師さんとか、エステ業界の方とか、歯医者さんとかが多いですかね。。
もちろん、ユーザーに安心感を持ってもらうためには必要ではあるのですが、
これは特にコンテンツとして業者に製作してもらう必要はなくて、
ブログで書いていけばいいんじゃないかなと思います。
いや、もちろん原稿を渡して制作してもらうことも悪くはないのですが、
先ほどの図のように、投資に対する費用対効果は収穫逓減型になると思います。
基本的な情報(サービス内容・料金・アクセスなど)以外は、
ブログで書いていくのが良いのではないかなと思います。
どうしてかというと、例えば「整体 東京」などでアクセスしてきた方が、
そのあと「肩凝り 原因」「猫背 直し方」といったさらに具体的なコンテンツまで入っていくことが、
経験的にそこまで多くないからです。
「整体 東京」でアクセスしてきた人は、料金やアクセスを見て、
結構すぐにアクションを起こすことが多いです。
なので、ロングテールでの集客は、コンテンツではなくブログでも十分実現できるというのが
自分の考えです。(もちろんサービスの価格や競合の状況によっても変わりますが。。)
オリジナルの情報がなく、他社との違いが分からない
これは、前述とは正反対で
「原稿がほとんど提出されず、ほぼ丸投げで制作を依頼された場合」に起こります。。
つまり、客観的な事実(アクセス・料金表・会社案内etc..)以外の
依頼者独自の情報が全くなく、他社と差別化するポイントが作れない場合です。
その場合、競合他社のサイトを参考にしたり、一般的な常識の範囲でこちらで内容を見繕って
作成するのですが、やはり「それなりに無難な」内容にしかなりません。
また、写真などもどうしても「素材感」が出てしまいます。
ユーザーもWEBサイトを見慣れてきていますから、
そのようなサイトは「足切り」されてしまう可能性が高いです。
可能な限り原稿などは用意することをお勧めします。
・・・
以上つらつらと書きましたが、基本的には
「足切りされないサイトのクオリティ」を持ち、
「ブログを更新して集客する」のが王道かと思います。
さらに最近ではSNS(instagram / twitter / Facebook)などを活用して、
WEBサイトへの集客チャネルを増やすことが正攻法かと思います。
これからWEB制作を依頼する予定の方がいらっしゃいましたら、
ご参考にしていただければ幸甚です。