ウェブでのアニメーションは、まだまだユーザーに受け入れられていない

jqueryやcss3などの技術の発達によって、
最近は動きのあるリッチなWebサイトがかなり一般的になってきましたよね。
パララックスを使ったコンテンツ、カルーセルを使ったギャラリー、
スクロールによってスライドインしてくる画像などなど。。

また、背景がウネウネと動いているサイト、アイキャッチが動画になっているサイトなど、
ウェブでの表現方法は格段に増えてきています。

これらを実装するためのチュートリアルなどの情報もどんどん増えていくので、
ウェブ制作に従事しているものであれば、「作ってみたい」と考えるのは当然のことと思います。

また、クライアントの中にはこういった情報をキャッチアップしている人も一定数存在するため
「こんな感じで動きのあるサイトって作れますかねぇ?」と相談を受けることも多くなってきました。

しかしながら、こういった表現が必ずしもWEBサイトにとって必要かというと、
そうでもないというのが個人的な見解です。

いまだに「アニメーション」があるWEBサイトは敬遠されている

一昔前の「嫌われるホームページ」の代表格としては

・勝手に音が流れる
・marqueeタグを使ったスクロールする文章
・blinkタグを使った点滅する文章

などが挙げられるでしょうか(一昔どころじゃないか。。)
こういったサイトが嫌われる理由としては

・煩わしい
・見づらい
・びっくりする

といったことがあると思います。
実は、こういったユーザーの拒否反応は、今も昔も大きくは変わっていないのです。
それには、下記の人間の本質的な部分が関係しているのではないでしょうか。

人は「動かす」のは好きだけど「動かされる」のは嫌い

どんな人も、自分の意図と反して動かされるのは嫌なものです。
これは当たり前のことなのですが、
WEB製作においては、この当たり前が見過ごされることが多いのですよね。。

自分のペースで情報を取得したいのに、勝手に写真や文章が動くのは、
言ってみれば、洋服を買いにお店に入ったら、
勝手にどんどん話しかけられて、
洋服を次から次へと持ってこられるようなものです、
これは、自分の意図に反して、情報を持ってこられたり
判断を迫られたりするのが原因です。

一方、自分が行った行動に対してサポートをされることを人間は好みます。
自分が「良いな」と思って手に取った洋服に対して
「とても売れてます」「その洋服は○○なんですよ」
などの声かけは、聞く気になりますよね。

つまり、WEBであれば、
クリックやマウスオーバー(場合によってはスクロールくらいまで)など、
ユーザーが自発的に行った操作に対してアニメーションで答えるのは好まれますが、
アクセスした瞬間にダラダラと動かしたり、
頼んでもいないのに画像が動いたりするのは逆効果だということです。

ユーザーの年齢層などによっても変わってくる

一方で、上記に当てはまらないユーザー層も誕生してきています。
それは子供・10代のユーザー層です。
彼らは、そういった今までのユーザー動向とは違い、
動くコンテンツやアニメーションに対しての嫌悪感がなく、
それらを好意的に受け入れる傾向があります。

Nintendoのサイトなどを見てみると、
ゴリゴリのアニメーションが使われているのですが、
それらは、こういったことを加味しての施策なのではないかなと思います。

WEBの技術は次から次へと新しく誕生するので、
知ると使ってみたい気持ちにもかられますが、
自身のユーザー層を鑑みて、必要かそうでないかを判断する必要がありますね。

では。

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この記事を書いた人

mako110

原宿でWEBディレクターをやっています。
WEB業界に携わって約15年。独立して7年目です。
自分らしく、働きやすく、周りの人の役に立つ。
そんな仕事をゆるゆるとやっています。