こちらの記事をご覧になったことはありますでしょうか。
これは、サンフランシスコと東京に事務所を持つデザイン会社が5年ほど前に書いた記事です。
この記事は、ホームページ制作業者の界隈では広く拡散されました。
多くの人が「確かにその通りだ!」と危機感を持ち、
今後の自社の未来について改めて考える機会となりました。
その結果、よりマーケティングに注力していった会社、
デザインに注力していった会社などもあります。
一方私は、当時はちょうどフリーランスから法人に切り替えた時期でした。
自分の会社を「WEB制作会社」と呼ぶことに慣れず、
ましてや「社長」と言われるのもおこがましく、
周りにはとりあえず「自営業」という感じの状況でした。
そこから5年が経ち、会社の状況も少しずつ変わっていく中で、
ふと、上記のブログについて思い返すことがあったので、
そちらについて書いてみたいと思います。
また、この意見は「従業員数名の小さなWEB会社」の経営者から見た意見ですので、
ブログが想定している規模の制作会社とは少し異なることをあらかじめご了承ください。
アメリカと日本のWEB情勢の違い
上記ブログ「アメリカでWEB制作会社が存在できない5つの理由」では
1. 多くの企業はWebに関する機能を社内に持つ
2. 外注コストの低下
3. フリーランサーの存在
4. 凄いデザイン会社を作った際の落とし穴
5. スタートアップによるデザインスタジオの買収
上記が挙げられていました。
今回はこの中の1.2.3に焦点を当てて考えてみたいと思います。
多くの企業はWebに関する機能を社内に持つ
これについては、現在日本の企業においても同じ現象が起きていると思います。
当時以上に、現在企業におけるWEBマーケティングの重要性は高まってきており、
社内に担当者を置く、あるいは担当部署を設けるといったことは当たり前になってきています。
その結果、中規模以上の企業においては、
WEBマーケティング戦略は内製で行うことが一般化しています。
では、一方、中小・零細企業においてはどうでしょうか。
実はあまり知られていないのですが、
日本においては、家族経営(ファミリービジネス)規模の事業者であっても、
WEBサイトを活用して集客しているところは結構多いと思いますが、
このような国は世界中でも、本当に珍しいのです。
理由は、インターネットバブル期に、大〇商会や、〇通信などを中心に
ホームページ制作が営業マンたちの格好の営業商材になったからなのですが、
これについては別の機会に書きたいと思います。
そういうわけで、日本は米国と少し異なり、
ファミリービジネスの企業にまで、WEBサイトが浸透しています。
そういった企業は、WEB専任の担当者などは置く余裕がないため、
外部にWEB担当を置くような形になるのではないでしょうか。
外注コストの低下
アメリカにおいては公用語である英語の利用者が圧倒的なため、
国内外含め、世界中から発注先を選ぶことができます。
特に、生活コストの低い東南アジアなどへ発注することで、
コストを大幅に削減できるということです。
日本においてもオフショア開発は進んでおり、
セブ島などを中心に、コーディング業務は海外へ依頼することも増えてきました。
しかしながら、言語の問題があり、クライアントと制作者が直接やり取りをすることはほとんどなく。
多くの場合、仲介業者が間に入って調整を行うこととなります。
そのため、よほど大量の作業でない限りは、
国内のフリーランスよりも費用が割高になることが多く、
そういう意味で、アメリカの状況とは異なる現実があると思います。
フリーランサーの存在
これについては、日本もアメリカと同様の道を進んでいると思います。
現在WEB業界のフリーランス化は著しく、
数年業務経験を積んだ後、独立するフリーランサーも少なくありません。
場合によっては、学生時代に少しWEBの勉強をした後、
wordpressのテーマを触れるようになった程度で独立する人もいるようです。
しかし、これらのフリーランサーの多くは、
数年で廃業し、会社員の道を選んでいます。
ここ数年で連絡が取れなくなったフリーランサーは10人以上います。。
そういう時に、弊社のような会社に問い合わせが来るのですが、
多くの会社は「フリーランスはもうこりごり」と言っています。
フリーランスのWEB制作者は今後も増えると思いますが、
それと同じくらい、WEB制作会社の必要性も見直されるのではないでしょうか。
ちょっとまとまりのない文章になってしまいました。。
このテーマは定期的に掘り下げていきたいです。
ではまた。。