鰻の成瀬とWEB制作

本日、打ち合わせをしたお客様の話。

建築関係の方で、以前ご自身でもホームページを作ったこともある、いわゆる「ちょっと詳しい系」のお客様でした。
打合せ時には、作りたいサイトの構成やレイアウト、完成イメージまで、わりとしっかりまとめて下さっていて、めちゃくちゃスムーズに打ち合わせが進みました。

それで、うちにお問い合わせ頂いた経緯を聞いたのですが、知り合いに紹介されたWEB制作会社に同様の資料を見せて見積もりを相談したところ、
想定していたよりずっと高い金額が出てきてビックリしたそうで。
それでまた、知り合いづてに弊社をご紹介いただいき問い合わせしたという流れでした。

見積もりを依頼したのは「ノーコード専門」の制作会社だった

話を聞いてみると、その会社はノーコードツール専門の制作会社とのこと。
それ以外の開発や、今回希望のWordPressを使った製作などには対応していないそうです。

ノーコードツールというのは、STUDIOやWix、ペライチみたいに、
コードを書かずに、画面の操作だけでサイトを作れるサービスのことですね。
最近はデザインの自由度もかなり上がっていて、きれいなサイトがサクッと作れます。
私も用途によっては「これで十分だよね」と思う場面は正直あります。

さらに、こんな条件だったみたいで。

  • 制作はテンプレートが基本になる
  • 細かな修正には対応できない場合がある
  • 対応できても、別途見積もりになることがある

他にもいろいろと、ご自身でサイトを触ったことがある方からすると、
「ん?」と引っかかる部分も多かったようです。

最近、こういう会社が増えている気がする

最近は、WEB制作の土台になる知識を学ばないまま、
いきなりノーコードツールでクライアントワークを行う事業者が増えてきていると聞きます。

もちろん、ツール自体はすごく便利です。それ自体を否定するものではありません。
ただ、土台となる部分を持っていないと、ちょっとした調整やイレギュラーな要望に対応できないことがある、と。

その話を聞いていて、ふと「鰻の成瀬」を思い浮かべました。

鰻の成瀬の仕組みと、ちょっと似ている

ご存じの方も多いと思いますが、鰻の成瀬はうなぎ屋のフランチャイズです。

鰻って本来、「串打ち3年、裂き8年、焼き一生」と言われるくらい、
職人が何年もかけて技術を身につける世界です。
それを、加工場で仕込んだ鰻を店舗では蒸して専用の機械で焼くだけ、という形にして、
未経験の人でもうなぎ屋を開けるようにした。ざっくり言うと、そういう仕組みです。

繰り返しますが、これ自体を否定したいわけでは、まったくありません。
むしろ、よく考えられた仕組みだと思います。実際、ものすごい勢いで全国に広がりましたし。

自分も一度テイクアウトで食べたことがあるんですが、普通に美味しかったんですよね。
(店舗によってかなりバラつきがあるみたいですが汗。)

結局「で、何ができる人なの?」が問われる

仕組みに乗ること自体は、悪いことじゃないと思っています。

でも、自分の強みは何なのか。
何を価値として相手に届けるのか。
そこは、仕組みとは別で考えないといけないよなあ、と思います。

ツールが便利になればなるほど、参入のハードルは下がります。
誰でも始められるようになる。
だからこそ逆に、「で、あなたは何ができる人なの?」というところが効いてくる気がしています。

ノーコードの制作会社にも、うなぎ屋さんにも、
そのへんは同じように当てはまる話なのかな、と。

鰻の成瀬も最近は閉店が相次いでいるとも聞きますし、
運営会社が身売りしたというニュースも出てまして、
何か、色々考えさせられますね。

・・・まあ正直言ってしまうと。
WEB制作会社がノーコードでしか作れないっていうのは、
ラーメン屋に入ったら、カップラーメンにお湯を入れて出されたみたいな話だと、
個人的には思っているんですけどね。

それでは。

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この記事を書いた人

mako110

原宿でWEBディレクターをやっています。
WEB業界に携わって約15年。独立して7年目です。
自分らしく、働きやすく、周りの人の役に立つ。
そんな仕事をゆるゆるとやっています。